猫ちゃんに、ワンちゃんみたいな「しつけ」ってできるの?

「うちの子、お手とか覚えてくれるかな?」
猫ちゃんと暮らしていると、一度はそんなことを考えたことがあるのではないでしょうか。テレビで器用に芸を披露するワンちゃんを見て、「猫にもできたら可愛いのに……」なんて。
結論からお伝えすると——できます。ただし、猫ちゃんのやる気が続けば、ですが。
実は、できることは意外と多い
名前を呼んだら来る、決まった場所でトイレをする、キャリーに自分から入る。このあたりは、根気よく教えれば多くの猫ちゃんが覚えてくれます。おやつを上手に使えば、「おすわり」や「お手」、「ハイタッチ」だって不可能ではありません。
実は猫ちゃんはとても賢い動物で、学習能力ではワンちゃんに引けを取りません。「この行動をすると、いいことがある」という仕組みさえ理解すれば、ちゃんと応えてくれます。
でも、ワンちゃんとは"動機"がまるで違う
ここが面白いところ。
ワンちゃんは群れで暮らしてきた動物なので、「リーダーを喜ばせたい」「褒められたい」という気持ちが行動の原動力になります。だから飼い主さんの指示に、一生懸命応えようとしてくれるんですね。
一方、猫ちゃんはもともと単独で狩りをして生きてきたハンター。集団のルールに従うという発想が、そもそも薄いんです。彼らが動くのは、誰かのためではなく自分にとって得があるとき。つまり「やってあげる」のではなく「やってもいいかな」というスタンスなわけです。
最大の難関は、ご機嫌
そしてなにより——猫ちゃんは、その日の気分で動きます。
昨日は完璧に「お手」を決めてくれたのに、今日は呼んでも振り向きもしない。おやつを見せても「今はそういう気分じゃないので」とでも言いたげに、ぷいっと去っていく。これはしつけが失敗したわけではなく、ただ単に、今はやる気がないだけ。
ワンちゃんが「いつでも全力」だとしたら、猫ちゃんは「気が向いたら全力」。この気まぐれさこそ、猫ちゃんと暮らす醍醐味でもあります。
上手に教えるコツ
もし挑戦してみたいなら、いくつかコツがあります。
ひとつは、短時間で切り上げること。猫ちゃんの集中力は長くは続きません。1回数分、機嫌のいいときにサッとやるのが正解です。
ふたつめは、絶対に叱らないこと。怒られると猫ちゃんは「この人といると嫌なことがある」と覚えてしまい、かえって逆効果。できたら大げさに褒めて、おやつでしっかりご褒美をあげましょう。
そして最後は、期待しすぎないこと(笑)。「できたらラッキー」くらいの気持ちで向き合うのが、お互いにとって一番幸せです。
おわりに
猫ちゃんは、ワンちゃんのように何でも従ってくれるわけではありません。でも、それでいいんです。気まぐれで、マイペースで、ときどき気が向いたら応えてくれる。その絶妙な距離感こそが、私たちが猫ちゃんを好きになってしまう理由なのですから。